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筋萎縮性側索硬化症(ALS)とは?(2)


ALSのイメージ画像
筋萎縮性側索硬化症(ALS)とは?

筋萎縮性側索硬化症(ALS)と症状の進行


初期の症状

  • 手足のしびれや脱力感

  • 言葉が話しにくくなる

  • 嚥下困難

  • 筋肉のけいれん

  • 筋肉の萎縮

  • 呼吸困難

これらの症状は、最初は軽度で、日常生活に大きな支障をきたさない場合もあります。しかし、ALSは進行性の病気であるため、症状は徐々に悪化していきます。


進行期の症状


ALSが進行すると、症状はさらに悪化し、日常生活に大きな支障をきたすようになります。

  • 手足の麻痺

  • 呼吸困難

  • 嚥下困難

  • 言葉の不明瞭

  • 筋肉の萎縮

  • 寝たきり

進行期のALSでは、日常生活のほとんどの動作が困難になります。また、呼吸困難や嚥下困難により、肺炎などの合併症を起こすリスクが高まります。


末期症状


ALSが末期になると、呼吸筋の麻痺により呼吸困難が著しくなり、人工呼吸器が必要になります。また、嚥下困難により、栄養状態が悪化し、体重が減ります。最終的には、呼吸不全により死亡に至ります。



ALSの治療法


薬物療法

ALSの治療法は、病気の進行を遅らせ、症状を緩和することを目的としています。現在、ALSの進行を完全に止めることができる治療法はありません。


  • リルゾール(リルテック):運動ニューロンの死滅を遅らせる効果があるとされています。

  • エダラボン(ラジカット):神経細胞の保護効果があるとされています。

  • メチルプレドニゾロン  :炎症を抑える効果があるとされています。


これらの薬物は、ALSの進行を遅らせる効果はありますが、症状を完全に治すことはできません。また、副作用が出る場合もあります。


リハビリテーション

リハビリテーションは、ALSの症状を改善し、日常生活の質を高めるために重要な役割を果たします。


  • 運動療法:筋力低下や麻痺を予防、改善するための運動を行います。

  • 言語療法:言葉の不明瞭や嚥下困難を改善するための訓練を行います。

  • 呼吸療法:呼吸困難を改善するための訓練を行います。

  • 作業療法:日常生活動作を補助するための訓練を行います。


リハビリテーションは、ALSの進行を遅らせる効果はありませんが、症状を改善し、日常生活の質を高める効果があります。


サポート治療

ALSの治療には、薬物療法やリハビリテーションに加えて、サポート治療も重要です。


  • 栄養管理:嚥下困難による栄養不足を防ぐために、適切な栄養管理を行います。

  • 呼吸器管理:呼吸困難を改善するために、酸素療法や人工呼吸器などの呼吸器管理を行います。

  • 排泄管理:排泄困難を改善するために、排泄介助を行います。

  • 精神的なサポート:ALSの患者や家族は、病気の不安やストレスを抱えがちです。精神的なサポートを提供することが重要です。

サポート治療は、ALSの患者が安心して生活を送ることができるように、様々なサポートを提供します。


ALSの進行と予後


進行速度

ALSの進行速度は、人によって大きく異なります。中には、数年で症状が急速に悪化する人もいれば、10年以上症状が安定している人もいます。ALSの進行速度に影響を与える要因は、まだ完全に解明されていませんが、遺伝的要因や環境的要因が関与していると考えられています。


予後の見通し

ALSは、現在でも不治の病です。ALSの予後は、進行速度や合併症の発生などによって異なります。一般的には、ALSの診断から平均3~5年で死亡に至るとされています。しかし、近年では、医療技術の進歩により、ALS患者の生存期間は延びています。


生活の質

ALSは、進行性の病気であるため、患者は病気の進行とともに、日常生活の質が低下していきます。しかし、適切な治療やサポートを受ければ、ALS患者も、ある程度の生活の質を維持することができます。ALSの患者が、可能な限り快適な生活を送ることができるように、医療従事者や家族のサポートが重要です。

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