筋萎縮性側索硬化症(ALS)とは?(2)
- HIRO Yokohama
- 2024年9月6日
- 読了時間: 3分

筋萎縮性側索硬化症(ALS)と症状の進行
初期の症状
手足のしびれや脱力感
言葉が話しにくくなる
嚥下困難
筋肉のけいれん
筋肉の萎縮
呼吸困難
これらの症状は、最初は軽度で、日常生活に大きな支障をきたさない場合もあります。しかし、ALSは進行性の病気であるため、症状は徐々に悪化していきます。
進行期の症状
ALSが進行すると、症状はさらに悪化し、日常生活に大きな支障をきたすようになります。
手足の麻痺
呼吸困難
嚥下困難
言葉の不明瞭
筋肉の萎縮
寝たきり
進行期のALSでは、日常生活のほとんどの動作が困難になります。また、呼吸困難や嚥下困難により、肺炎などの合併症を起こすリスクが高まります。
末期症状
ALSが末期になると、呼吸筋の麻痺により呼吸困難が著しくなり、人工呼吸器が必要になります。また、嚥下困難により、栄養状態が悪化し、体重が減ります。最終的には、呼吸不全により死亡に至ります。
ALSの治療法
薬物療法
ALSの治療法は、病気の進行を遅らせ、症状を緩和することを目的としています。現在、ALSの進行を完全に止めることができる治療法はありません。
リルゾール(リルテック):運動ニューロンの死滅を遅らせる効果があるとされています。
エダラボン(ラジカット):神経細胞の保護効果があるとされています。
メチルプレドニゾロン :炎症を抑える効果があるとされています。
これらの薬物は、ALSの進行を遅らせる効果はありますが、症状を完全に治すことはできません。また、副作用が出る場合もあります。
リハビリテーション
リハビリテーションは、ALSの症状を改善し、日常生活の質を高めるために重要な役割を果たします。
運動療法:筋力低下や麻痺を予防、改善するための運動を行います。
言語療法:言葉の不明瞭や嚥下困難を改善するための訓練を行います。
呼吸療法:呼吸困難を改善するための訓練を行います。
作業療法:日常生活動作を補助するための訓練を行います。
リハビリテーションは、ALSの進行を遅らせる効果はありませんが、症状を改善し、日常生活の質を高める効果があります。
サポート治療
ALSの治療には、薬物療法やリハビリテーションに加えて、サポート治療も重要です。
栄養管理:嚥下困難による栄養不足を防ぐために、適切な栄養管理を行います。
呼吸器管理:呼吸困難を改善するために、酸素療法や人工呼吸器などの呼吸器管理を行います。
排泄管理:排泄困難を改善するために、排泄介助を行います。
精神的なサポート:ALSの患者や家族は、病気の不安やストレスを抱えがちです。精神的なサポートを提供することが重要です。
サポート治療は、ALSの患者が安心して生活を送ることができるように、様々なサポートを提供します。
ALSの進行と予後
進行速度
ALSの進行速度は、人によって大きく異なります。中には、数年で症状が急速に悪化する人もいれば、10年以上症状が安定している人もいます。ALSの進行速度に影響を与える要因は、まだ完全に解明されていませんが、遺伝的要因や環境的要因が関与していると考えられています。
予後の見通し
ALSは、現在でも不治の病です。ALSの予後は、進行速度や合併症の発生などによって異なります。一般的には、ALSの診断から平均3~5年で死亡に至るとされています。しかし、近年では、医療技術の進歩により、ALS患者の生存期間は延びています。
生活の質
ALSは、進行性の病気であるため、患者は病気の進行とともに、日常生活の質が低下していきます。しかし、適切な治療やサポートを受ければ、ALS患者も、ある程度の生活の質を維持することができます。ALSの患者が、可能な限り快適な生活を送ることができるように、医療従事者や家族のサポートが重要です。
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